『イカゲーム』は実話?実際に起きた事件とリアルすぎる背景を解説

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これ、実話なの?現実にこんなこと起きてるのでは…?


韓国ドラマ『イカゲーム』を観て、そう思った方も多いのではないでしょうか。

実際、イカゲームはフィクション作品ですが、そのリアルさから「実話」「事件」と検索されることが増えています。

しかも、ドラマの影響を受けたとされる“現実の事件”も報告されているのです。

本記事では、イカゲームが実話のように感じられる理由と、実際に起きたイカゲーム関連の事件について詳しく解説します。

目次

『イカゲーム』は実話?

まず前提として、イカゲームは実話ではありません

脚本・演出を手がけたファン・ドンヒョク監督によると

イカゲームは2009年頃から構想されていた完全オリジナルのフィクション作品

当初は「内容が過激すぎる」として制作が見送られましたが、Netflixの国際展開によって実現に至りました。

つまり、登場人物やゲーム、出来事はすべて創作です。

『イカゲーム』“実話のように感じる”3つの理由

『イカゲーム』が実話のように感じる3つの理由を挙げてみました。

実話のように感じる理由
  1. 韓国社会の格差や借金問題とリンク
  2. ゲームが子供の遊びなのに命がけ
  3. 登場人物の心理がリアルすぎる

1. 韓国社会の格差や借金問題とリンク

イカゲームが実話のように感じる理由1つ目は「韓国社会の格差や借金問題とリンク」している点です。

作中では、多額の借金を抱える人々が命を賭けたゲームに参加しますが、これは韓国社会の実情と重なる部分が多く視聴者に強いリアリティを与えます。

韓国銀行(中央銀行)は8月24日、2021年第2四半期末(6月末)現在の家計信用(家計債務)残高が1,806兆ウォン(約172兆円、1ウォン=約0.095円)と、過去最高を更新し、初めて1,800兆ウォンを超えたと発表した

引用元:JETRO

特に20〜30代では、学資ローン・消費者金融・仮想通貨投資による損失で返済不能に陥るケースもあり、個人破産や自殺問題が社会問題化しています。

『イカゲーム』の脚本・監督であるファン・ドンヒョク氏も、2021年のインタビューで次のように語っています。

シーズン1はパンデミック期間中に公開されました。そして、それ以降、世界はより良い方向には向かっていません。実際、さらに悪化の一途を辿っています。私たちが目にしているように、富の格差は拡大し、世界中で難民問題が発生し、気候変動の問題があり、そして悲惨な戦争により、本来なら起きるべきではない多くの死が発生しています。

引用元:映画.com
筆者

このような現実があるからこそ、「こんな状況、現実にもありそう」と視聴者に思わせる強烈なリアリティがあるのですね

2. ゲームが“子どもの遊び”なのに命がけ

イカゲームが実話のように感じる理由2つ目は「子供の遊びなのに命がけ」というところにあります。

イカゲームのもう一つの恐怖は「懐かしさ」と「残酷さ」のギャップにあるのでなないでしょうか。

作中に登場するゲームは

・だるまさんがころんだ(韓国名:ムグンファの花が咲きました)

・綱引き

・ビー玉遊び

など、どれも幼少期に誰もが一度は遊んだことのあるような単純な遊びです。

しかし、そのルールが命を賭けたものに変わることで、視聴者に強烈な違和感とショックを与えます。

「子どもの遊びなのに、一瞬の判断ミスで命を落とす」という恐怖

これは単なるサバイバル作品以上の重みを持っています。

例えば、「だるまさんがころんだ」は本来笑いながら走り回る遊びですが、劇中ではAI人形の目が赤く光り、動いた瞬間に即銃殺。

見慣れた遊びが“処刑の儀式”になる演出は、視覚的な衝撃だけでなく、観る人の記憶や感情に訴えかけます

また、他人を引きずり落としてでも勝たなければならない綱引きや、仲間を裏切らざるを得ないビー玉遊びなど、人間のエゴや倫理観が試される状況も、「現実にもこんなことが起きたら…」と想像させるリアルさがあります。

このように、単なる命がけのゲームではなく「誰もが知っている遊び」を残酷に変質させた点こそが、イカゲームのリアルさと恐怖を生んでいるのでしょう。

要点まとめ
  • 「見たことのある遊び」が「死のゲーム」に変わる恐怖
  • 誰にとっても身近なものが舞台だからリアルに感じる
  • AI人形・綱引き・ビー玉の心理戦など、すべて「観る人の記憶」に訴える
  • ただのバトルロワイヤルではなく、“思い出”が壊される恐怖を描いた点が斬新

3. 登場人物の心理描写がリアルすぎる

イカゲームが実話のように感じる理由3つ目は「登場人物の心理描写がリアル」過ぎる。

イカゲームに登場する参加者たちは、決して特別な悪人や極端な性格の人たちではありません

彼らは、借金、病気、家庭の事情、犯罪歴といった現実社会にも存在する悩みを抱えており、「どこにでもいそうな普通の人たち」です。

筆者

日常的にある状況だからこそ、強く共感してみることが出来ますね

例えば、主人公のギフンは仕事を失い、娘の養育費も払えず、母親に頼りながらギャンブルに走る…という、現代社会で“転がり落ちる”典型的な構図を体現しています。

一方で、仲間として信頼していた人物が、ゲームの中で裏切りに走る場面も多く登場します。しかしそれも、単なる悪意ではなく「生き残るための選択」という切実な事情から来ているため、視聴者は単純に非難できない感情に揺さぶられます。

極限状態での「葛藤・希望・後悔・エゴ」が丁寧に描かれている

視聴者はどんどんキャラクターに感情移入していき「これって自分だったらどうする?」という没入感が高まっていくのです。

この心理的なリアルさこそが、『イカゲーム』が“実話っぽい”と感じさせる最大の要因の一つだと言えるでしょう。

筆者

自分が生き残らなければならない状況になったとき、仲間を裏切るのかどうかはすぐに判断できないことですよね、考えさせられます

要点まとめ
  • キャラが単なる“悪役”や“被害者”ではなく、等身大の「普通の人」
  • 登場人物が抱える「生活苦」「家族の問題」が視聴者のリアルと重なる
  • 裏切りや葛藤に「理由」があり、それが視聴者に刺さる
  • 見ていて「自分だったら…」と置き換えてしまう構造がうまく機能している

実際に起きた“イカゲーム関連”の事件

『イカゲーム』はフィクション作品ですが、世界各地で「模倣事件」や「社会的トラブル」が現実に報道されています。

英国・英国地方自治体:小中学生が模倣し暴力行為発生

イギリスでは、地方自治体が「子どもたちがスクールでイカゲームを模倣し、身体的な暴力に至っている」と注意喚起。

Netflix視聴制限を保護者に呼びかけています
引用元:Business Insider

カナダ・フランス・ベルギー等:世界中で“模倣遊び”が社会問題化

フランス語版Wikipediaによれば、カナダ・フランス・ベルギー・オーストラリア・米国などで、子どもが「だるまさんがころんだ」や「赤信号・青信号」などを模倣し、遊びの延長でトラブルになった実例が多数記録されており、多くの国・地域の学校が保護者へ注意を出しています。

社会的文脈も影響:暴力性の“リアルさ”が模倣を誘発

専門家は「子どもが作品の暴力演出を視覚的記憶として真似ようとする傾向」が警戒されており、教育現場でのガイダンスやNetflix視聴制限の導入が進んでいます(France24(英語)
引用元:France24

このように、『イカゲーム』は現実の社会にも影響を与えており、模倣や誤解による事件・トラブルが実際に発生しています。

フィクションだからといって軽視できない“現実との接点”が、この作品の大きな社会的インパクトを物語っていると言えるでしょう。

SNSでも「実話?」と感じた人が多数

『イカゲーム』はSNSでは以下のような声が多く見られます。

「イカゲームって、これ実話じゃないの!?現実と変わらない…」
「日本もこうなるかもしれないって思ってゾッとした」
「貧困と格差を描いてるだけに、怖いくらいリアル」

共感する感想が多く、フィクションにも関わらず“実話のようなリアルさ”が視聴者に刺さっていることがわかります。


まとめ|実話ではないが、リアルに感じる理由がある

『イカゲーム』は実話ではありませんが、韓国社会に実際に存在する問題、そして登場人物の感情や行動の描写があまりにリアルで、視聴者に強い現実感を与えました。

さらに、ドラマの影響で現実に起きた事件や模倣行動が実在するため「これって実話なのでは?」と感じる人が増えたのも当然ですね。

今後シーズン2、シーズン3の配信が進む中で、また同様の議論が起こるかもしれません。

イカゲームの世界観はリアルな社会問題とつながっており、他の登場人物たちの背景にもそれが色濃く反映されています。

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