1975年に公開された映画「新幹線大爆破」。
リアルな爆破予告と緊迫した展開に「これって実話なのでは?」と思った人も多いはず。
この記事では、『新幹線大爆破』は実話なのか?また、モデルとなった事件や社会背景について詳しく解説します!
「新幹線大爆破」は実話に基づいている?
「新幹線大爆破」は実話ではありません。
完全なフィクション作品です。
ただし、1970年代当時の社会状況──国内外で多発していたハイジャック事件やテロ事件──から強く影響を受けたストーリーとなっているようです。
特に日本でも、航空機ハイジャックや学生運動による過激派活動が問題となっていた時期であり、「公共交通機関が襲われる」という緊張感は、現実味をもって観客に伝わりました。
「新幹線大爆破」の参考にされた事件や出来事は?
『新幹線大爆破』に直接的なモデル事件があったわけではありませんが、参考にされた可能性のある出来事はいくつか指摘されています。
- 1970年 日本航空「よど号ハイジャック事件」
- 浅間山荘事件
- ヨーロッパ各地での列車テロ
1970年 日本航空「よど号ハイジャック事件」
日本航空の旅客機「よど号」が赤軍派によってハイジャックされ、北朝鮮に向かって飛び立った事件。
国内での交通機関テロの衝撃は非常に大きなものでした。
1972年「 あさま山荘事件」
過激派「連合赤軍」による人質立てこもり事件。
警察との銃撃戦も発生し、社会全体がテロや暴力に対して強い恐怖感を持つ時代でした。
1970年代 ヨーロッパ各地での列車テロ
特にドイツやイタリアなどで、政治的な理由による列車爆破事件が相次ぎ、鉄道の安全に対する不安が高まっていました。
これらの事件を背景に、「もし新幹線で起こったら」という仮想設定がリアリティを生み出したのです。

新幹線を乗っ取られるという設定は、今までにない発想ですね
「新幹線大爆破」なぜリアルに感じるのか?
「新幹線大爆破」が異様にリアルに感じられる理由を3つ挙げてみました。
- 実際の新幹線ダイヤに基づいたストーリー展開
→ 東京~博多間を走る「ひかり号」のダイヤが忠実に再現 - 実在する車両・駅をそのまま使用
→ 0系新幹線や主要駅をロケ撮影しており、臨場感がある - 犯人グループの描写が現実的
→ 理不尽な悪役ではなく、社会的背景(失業や借金)に苦しむ「普通の人間」が犯行に及ぶという設定が、リアリティを高めている



撮影は、撮影セットだけではなく実際に使われている車両や駅を使うことで、「実話なの?」と思われるようなリアル感を出したのですね!
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まとめ
『新幹線大爆破』は実話ではありませんが、当時の社会不安を色濃く反映したフィクション作品です。
リアルな描写と緻密なストーリー展開により、今見ても高い緊張感を保っています。
- 1970年 日本航空「よど号ハイジャック事件」
- 浅間山荘事件
- ヨーロッパ各地での列車テロ
などの事件が参考にされたと考えられます。
1970年代の社会背景を知ると、より一層作品を深く楽しむことができるでしょう。


【ここから追加!】現代の新幹線はどう安全対策されている?
映画公開から約50年、新幹線の安全対策は大きく進化しています。
- 車内には監視カメラや非常通報ボタンが設置され、乗務員とも迅速に連絡が取れるようにななった
- また、テロ対策として手荷物検査や警備員による巡回強化も行われている
- 最新の車両では自動で異常を検知して緊急停止できるシステムも搭載されている
こうした努力によって、新幹線は現在も世界有数の安全な高速鉄道として走り続けています。


作品をより深く楽しむために
「新幹線大爆破』はフィクションだからこそ、当時の不安を鋭く描き出せた作品。
現代の安全な新幹線と見比べながら観ると、また違った味わいがあるかもしれませんね!



